- 2024/04/12
Summary
原生生物繊毛虫コルポーダは,生息に適した環境中では,増殖シストと呼ばれる細胞を形成して4分裂で増殖する。一方,環境ストレスを察知すると,代謝を含む細胞の活動を抑制させ,休眠シストを形成する。
原生生物繊毛虫コルポーダ(Colpoda cucullus,左写真)は,田畑にできた水たまりなど,我々の身近に生息する。生息に適した環境中では,増殖シストと呼ばれる細胞(下写真)を形成して4分裂で増殖する。一方,環境ストレスを察知すると,代謝を含む細胞の活動を抑制させ,休眠シストを形成する(右写真)。休眠シストの状態では,様々な環境ストレス耐性をもつ。(本号総説参照;写真は,Saito et al., 2020, Protistology 14, 160-171より転載)
福島工業高等専門学校 十亀 陽一郎・齊藤 瞭汰
(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.41 No.1 表紙より)