- 2024/04/11
Summary
オオタイヨウチュウは肉質虫類に属する原生生物の一種で,その名の通り大型のタイヨウチュウ(太陽虫)である。原生生物では珍しく多核の種であり,細胞当たり100個くらいの核を持つ。
オオタイヨウチュウ Echinosphaerium akamaeは肉質虫類に属する原生生物の一種で,その名の通り大型のタイヨウチュウ(太陽虫)である。淡水の池や田んぼなどに普通に見られる。ほとんど動かず,水の底でエサが来るのをじっと待っている。この写真は,繊毛虫の一種のユープロテス Euplotes aediculatusを捕まえようとしているところである。オオタイヨウチュウは,原生生物では珍しく多核の種であり,細胞当たり100個くらいの核を持つ。複数のオオタイヨウチュウが接近すると,細胞が融合して一個のさらに大きな細胞になることもある。
神戸大学 理学研究科 洲崎 敏伸
(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.39 No.2 表紙より)